Exhibition

2019

「セルフポートレート」 

トアロード画廊 神戸

"The Self Portrait"  

TOR ROAD Gallery / Kobe 

2018

「クリア/草々」

トアロード画廊 神戸

“Clear / Sincerely Yours”

TOR ROAD Gallery, Kobe

 やけに静まり返った世界で、私はあてもなく自然を探した。用水路沿いに伸びる、少し勾配がある舗装された道をしばらく登り続けると、舗装されていないデコボコ道になった。用水路は自然の川になり、はっきりしていた川の輪郭はだんだんと境目が曖昧になっていった。ずっと朝が続くように、新鮮な光が降り注いでいた。光は、名前も知らないような細い草の葉の一枚一枚にちゃんと降り注いでいて、細い草の葉は律儀に影をつくり、緑色を除いて、光を吸収しているようだった。川の水は多くなっていき、池のような、ダムのような水溜りになった。どこにも、私がショックを受けるような事柄はなく、一体何に打ちひしがれていたのか、ここではもはやよくわからなくなってきていた。

​——小説『クリア』

2017

「昼に住む人は夜を夢見て

夜に住む人は昼を懐かしむ」

トアロード画廊 神戸

“Dreaming of Night at Daylight and Missing Daytime at Night ”

TOR ROAD Gallery, Kobe

夜と朝を繋ぐ

 

 

夜から朝へ、そのトンネルをくぐって

乾いた身体は捨てて、どこへいけばいい

 

 

始まりにも終わりにも見る風景

2016

「ふりかえる鳥の群れが泳いでいる」

トアロード画廊 神戸

 “ Looking Back the Flock of Swans Floating”

TOR ROAD Gallery, Kobe

湖はいつまでも同じではないのに、いつもある、あなたよりもずっと永くある、

あなたはずっとあるわけではないのに、ここにいつまでもいたいとも思わない、

できるだけ違う湖を知りたい。

 

あなたはこの湖を去って、群れを出て、いつか湖や群れが違うものになっても、

あなたは何度でも湖を、群れを見つけることが出来る。それを覚えている限り、何度でも。

 

飛ぶことを恐れることはない。

あなたは最初からずっとひとりだ。

 

ふりかえると、鳥の群れが泳いでいた。

もうここには自分はいないのだと思うと、とたんにこの湖が美しく思えてきた。

距離のあるもの、遠いもの、触れられないものは何故、目を離すことが出来なくなるのだろう。

 

ほんの数分の間だろうか。知らない女に、何かを教えられる夢を見た。

顔や私との関係は思い出せない。

ただもう会うことはないのだ、これから出会う様々な人に、彼女の面影を見つけようとするだけなのだ、ということは、はっきりとわかった。

2016

「君のための浴室」

アートスペース虹 京都

“ The Bath For You ”

Art Space NIJI, Kyoto

ただ佇んでいるだけでも許されるような場所。

湿気と渇きの中で、たゆたう場所。

そういう場所が、君には必要なんじゃないかと思った。